土地を眺め建物の配置を想像すると、昔の川の姿や川沿いにある集落が浮かんできました。川に寄り添って生活する事が、建物にとって最も自然な配置になると考えました。日々の暮らしの中で、「美しい渓谷」を存分に楽しむことがきる建築を目指しました。

IMG 7278
建設地は渓谷に位置し、数千年前は川が流れていました。地中1.5mの場所には今も地下水が流れます。先住民族が、川と共に生活していた場所。建築にするにあたっては埋蔵調査対象地域で、着手前に発掘作業を行いました。ヤジリが数点出土しました。美しい「渓谷」と共に生活する建築を計画しました。
IMG 1855
森の入口である渓谷を建築でおおいかくし、建築の玄関扉が新たな渓谷の入口となるイメージです。
A1
厚真の大地に、森と共に生活する家をつくりました。
A2
周囲の視線を遮る壁をのばし、「渓谷」の美しい景色を切り取ります。
A4
渓谷上からの眺め。
A10
新たに設けた「渓谷」の入口。
A11
ナラ材の玄関収納とリネンカーテンのゆらぎ。
A13
「渓谷」へのアプローチ。上部からの太陽光が漆喰へ反射しアプローチへ光をとどけます。
A14
薪ストーブの背面に、美しい渓谷の景色を眺める事ができます。
A26
「渓谷」の眺め。
FXT58216
「渓谷」の眺め。
A23
「渓谷」の眺め。
A27
キッチンから眺める「渓谷」。
A15
「渓谷」と共にあるキッチン・ダイニング。
A16
「渓谷」と共にあるキッチン・ダイニング。
A17
「渓谷」と共にあるキッチン・ダイニング  キッチンの奥には玄関へつながるパントリー。
A20
「渓谷」と共にあるキッチン・ダイニング 2階とつながる。2階はフリースペース。1階へ「光のボイド」を担います。
A21
空間がつながる階段 奥には書斎コーナーがあり、キッチンシンクで洗い物をしていると、書斎で作業するパートナーと視線がつながります。
A35
2階からの眺め。
A34
「光のボイド」 東の光。漆喰へ光が反射します。
A32
2階フリールームはゲストルーム。ハンモックがあります。
DSCF4454
床 ナラフローリング節あり 幅広140mm
DSCF4529 1
エンジュの木棚と漆喰
IMG 1843
トイレ手洗いとナラ無垢カウンターと漆喰
IMG 1967
ナラ無垢カウンターと漆喰
DSCF4018
空までのびる煙突。北海道の温度差を考慮し断熱2重煙突に。
A6
凛と冷えた冬の厚真。煙突から煙が立ち昇るのを想像すると。それだけで心が暖まります。

竣工:2025年3月
撮影:OKA PHOTO
用途:住宅
規模:木造2階建て 114.66㎡
設計:合同会社 永田大建築設計事務所
施工:合同会社 永田大建築設計事務所(設計事務所による工事請負方式)