ものづくりについて考えた週末
宇多田ヒカルさんと米津玄師さんの対談をYouTubeで視聴しました。
この対談では、映画『チェンソーマン』の主題歌を担当した米津さんが、デュエットの相手に宇多田さんを選んだ経緯や、音楽との出会い、そしてそれぞれの音楽制作スタイルについて語られていました。
宇多田さんは「いかに軸を外すかで、かえって軸が際立つ」と意識して楽曲を制作しているのに対し、米津さんは「軸をしっかりと定めて、それを維持する」スタイル。米津さんが制作した楽曲を宇多田さんに提供する際、自ら歌入れしたサンプルも一緒に渡したそうです。それを受け取った宇多田さんは、「自分のスタイルとは何か?」を改めて考え、3パターンのアレンジを米津さんに送り返したとのこと。米津さんは、その仕上がりがまったく異なるものになっていたことに驚き、最終的にはその中の一つを採用したそうです。
この対談を聞きながら、自分がつくる建築の世界について思いを巡らせる時間となりました。「自分のスタイルとは何だろう…」と、改めて考えさせられました。
私の軸となるコンセプトは、「尖りすぎず、丸すぎないデザインを目指すこと」です。 自分の中で“ちょうどよい”と感じられるバランスを大切にしながら、建築をかたちにしていきたいと考えています。その事が、建築そのものに柔らかさを生み出し、どこか懐かしさを感じさせながらも、他にはない、唯一無二の存在となる建築を目指すことにつながる事を期待しています。
私の建築の制作プロセスは、まずライフスタイルを確認するためのインタビューシートでヒアリングを行い、その内容をA3用紙1枚にまとめます。その紙を常に確認できるようにして、2〜3ヶ月ほど眺めながら、敷地の様子を思い出しつつ、建物の配置や部屋の位置、窓の向き、建物の形状などに思いを巡らせます。その後、ノートにアイデアを描き出し、しっくりくる3つの案を選んで仕上げていきます。平面図を検討しながら、同時に外観も立ち上げていき、何度も調整を重ねて、ある程度骨格が固まった段階で模型を制作します。模型を作りながらさらに修正を加え、形にしていきます。模型が完成したら、空間を数枚のイメージスケッチに描き起こし、初回提案へとつなげていきます。写真は現在進行中の南幌町と東川の家の初期提案模型です。現在は、この案を元に次のステップへ進み形状も変化しています。
他の専門家に委ねる事で自分のスタイルを見直すきっかけになる事もある。宇多田さん米津さんから感じれた週末。現在共同設計で進める、厚真町の公共施設では、弊社は技術的サポートをする立ち位置で参加しています。東京の設計事務所フジワラボさんの作る建築プロセスを感じながら業務をすすめています。とても刺激的で良い機会に恵まれました。秋着工を目指し取り組んでいます。